ボラ待ちやぐら(石川県穴水町)
農林水産業
変化に富んだ海岸線をもつ能登の里海は、海の幸に恵まれ、里山では土地にあわせた作物が育ち、多くの豊かさに満ちあふれています。
変化に富んだ海岸線をもつ能登の里海は、海の幸に恵まれ、里山では土地にあわせた作物が育ち、多くの豊かさに満ちあふれています。
能登における米づくりは、弥生時代中期前半頃(紀元前1世紀)から、邑知潟(羽咋市)といった湿地帯などで盛んに行われてきました。能登半島に多くある棚田やため池は、土地や水を確保するための先祖の知恵です。平野部が少なく農地が狭小であるため、農業だけでなく、漁業、林業、杜氏などの生業(なりわい)も兼ねる(半農半X)農家が多かったのが特徴です。
波穏やかな七尾湾、富山湾に面した内浦、日本海に開けた外浦、砂浜が続く千里浜、とバラエティに富んだ海岸を持つ能登半島では、さまざまな漁業が営まれてきました。カキ養殖が盛んな七尾湾の一部では、近年、伝統的なボラ待ちやぐらが再建され、漁が再開されました。内浦では定置網による寒ブリ、輪島の沖合では海女漁によるアワビなど、里海は多く恵みにあふれています。
能登では、伝統料理とともに、在来の伝統野菜が受け継がれてきました。能登の風土に育まれ、優れた特徴・品質を有した「中島菜」「沢野ごぼう」「金糸瓜」など17品目が「能登野菜」としてブランド化がすすめられています。